手足が冷えて眠れない、夏でもクーラーがつらい、体を温めようとしているのに変わらない、、、そんな冷え性に、長年悩んでいませんか。「体質だから仕方ない」「年齢のせいかも」と我慢しがちですが、実は冷え性は毎日の食事とも大きくかかわります。
特に40代以降は筋肉量の低下やホルモンバランスの変化、自律神経の乱れなどが重なり、体が冷えやすくなります。さらに食事量を減らすダイエットや欠食が続くと、体を温めるエネルギーそのものが不足してしまうことも。
本記事では、冷え性が起こる仕組みを整理しながら、40代から意識したい「体を温める食事法」を3つに絞って紹介します。無理な我慢を続ける前に、まずは食事から見直してみませんか。
冷え性はなぜ起こる?
冷え性は、単に体温が低いことが原因ではありません。ホルモンや筋肉、食事量など、体の内側の変化が重なって起こるケースが多く、特に40代以降はその影響を受けやすくなります。まずは、冷え性を引き起こす代表的な原因を整理してみましょう。
- ホルモンバランスの変化
- 筋肉量の不足
- カロリー不足、食事の偏り
ホルモンバランスの変化
40代前後からは、女性ホルモンの分泌がゆるやかに変化していきます。ホルモンは血管の拡張や自律神経の働きにも関わっているため、そのバランスが崩れると血流が悪くなり、手足の冷えを感じやすくなります。以前は気にならなかった冷房や季節の変わり目につらさを感じるのは、こうした体の内側の変化が影響していることも少なくありません。
筋肉量の不足
筋肉は、体の中で熱を生み出す重要な役割を担っています。しかし人の体は40歳前後から筋肉がつきにくくなり、運動量が少ない生活が続くとさらに低下します。筋肉が減ると基礎代謝が下がり、体の中で十分な熱を作れなくなります。その結果、特に手足や下半身に冷えを感じやすくなるのです。
カロリー不足、食事の偏り
食事から摂るエネルギーは、体を動かすだけでなく体温を保つためにも使われています。食事量を減らしすぎたり、糖質やたんぱく質が不足すると、体を温めるエネルギーが不足します。また、栄養バランスが偏ることで血流や代謝に関わる栄養素が足りなくなり、冷え性を悪化させる原因になることもあります。
冷え性が体に起こすデメリット
冷え性は「寒い」「不快」という感覚の問題だけではありません。血流や代謝、自律神経の働きに影響し、体の内側から不調を招くことがあります。ここでは、冷え性が続くことで起こりやすい代表的なデメリットを整理します。
- 血流の悪化による栄養不良
- 代謝の低下による体重増加
- 自律神経の不調
血流の悪化による栄養不良
体が冷えると血管が収縮し、血流が悪くなります。血液は酸素や栄養を全身に届ける役割を担っているため、血流が低下すると、食事から摂った栄養が細胞まで十分に行き渡りにくくなります。その結果、しっかり食べているつもりでも疲れやすかったり、肌や髪の調子が整いにくくなったりすることがあります。冷え性は、栄養不足を引き起こす「入り口」になりやすい状態といえます。
代謝の低下による体重増加
体温と代謝は深く関係しています。体が冷えるとエネルギーを生み出す働きが低下し、基礎代謝も下がりやすくなります。すると、以前と同じ食事量でもエネルギーを消費しきれず、体重が増えやすくなります。特に40代以降は筋肉量が減りやすいため、冷えが重なることで「食べていないのに痩せない」と感じる人も少なくありません。
自律神経の不調
体温調節は自律神経の重要な役割のひとつです。冷えが続くと、自律神経がうまく働かず、血管の開閉や体温調節が乱れやすくなります。その影響で、寝つきが悪い、疲れが取れない、イライラしやすいといった不調を感じることもあります。冷え性は、自律神経の乱れを招き、心身のコンディション全体に影響を及ぼす可能性があります。
体を冷やす食べ物、温める食べ物
冷え性対策というと「体を温める食材を摂る」ことに目が向きがちですが、同時に大切なのが、体を冷やしやすい食べ物を知ることです。毎日の食事の選び方次第で、体の冷えやすさは大きく変わってきます。どんな食べ物が体に影響があるのか、解説します。
- 体を冷やす食べ物3選
- 体を温める食べ物3選
体を冷やす食べ物3選
冷え性が気になる人は、まず体を冷やしがちな食べ物を避けることが大切です。ここでは、日常的に取り入れやすく、冷えにつながりやすい代表例を紹介します。
まず注意したいのが、夏野菜です。きゅうりやトマト、なすなどは、暑い時期に体の熱を逃がす役割を持つ食材です。夏バテ対策には役立ちますが、冷え性の人が日常的に摂ることで体の内側が冷えやすくなることがあります。
次に、生野菜。加熱せず冷蔵庫で冷やされた野菜を摂ることは、体の冷えにつながりやすくなります。特に生野菜としてよく食べられるトマト、きゅうり、葉物野菜などは水分を多く含みます。水分の多い野菜はより食べた時に冷えを感じやすくなるため、注意しましょう。
さらに、冷たい飲み物やデザートも要注意です。氷入りの飲料や冷蔵庫から出したばかりの飲料は、内臓を直接冷やすため、血流の低下につながることがあります。特にカフェインを含む飲み物は、体質や量によっては血管が収縮し、冷えを感じやすくなることがあります。飲む量やタイミングに注意しましょう。
体を温める食べ物3選
冷え性対策というと、体を温める食材を探したくなりますが、実は大切なのは「温める力を体の中で作れるかどうか」です。ここでは、日常の食事で取り入れやすく、冷えにくい体づくりにつながる食べ物を3つ紹介します。
まず意識したいのが、たんぱく質を含む食品です。肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質は、体の中で熱を生み出す材料になります。また、筋肉を維持するためにも欠かせない栄養素で、筋肉量が保たれることで基礎代謝が下がりにくくなります。冷え性が気になる人ほど、量を控えすぎていないか見直したいポイントです。
次に大切なのが、ごはんや芋類などの炭水化物。体温を保つためにはエネルギーが必要ですが、炭水化物はそのエネルギー源になります。糖質を極端に控えると、体は熱を作りにくくなり、冷えを感じやすくなることがあります。意識して沢山食べる必要はないですが、適量をしっかり食べましょう。
もうひとつ意識したいのが、ミネラルを含む食品。鉄や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルは、血流やエネルギー代謝に関わっています。これらが不足すると、体を温める仕組みがうまく働かなくなることがあります。赤身の肉や魚、海藻、豆などを日常的に取り入れることで、冷えにくい体づくりを支えることができますよ。
あなたはどのタイプ?冷え性のタイプを知ろう
冷え性とひとことで言っても、原因は人それぞれです。同じように手足が冷えていても、背景にある体の状態が違えば、必要な対策も変わってきます。まずは自分がどのタイプに当てはまりやすいのか、チェックしてみましょう。
- 自律神経の乱れによる冷え性
- 筋肉量不足による冷え性
- 食事量・エネルギー不足による冷え性
自律神経の乱れによる冷え性
このタイプに当てはまりやすいのは、忙しさやストレスを感じやすく、生活リズムが不規則になりがちな人です。寝る時間や起きる時間が日によって違う、食事の時間がバラバラ、常に気を張っている状態が続いている、といった心当たりがある場合は、このタイプの可能性があります。また、冷えだけでなく、疲れやすさや眠りの浅さを感じやすい人も要注意です。
このタイプの冷え性では、まず生活リズムと食事の取り方を整えることが大切です。欠食を避け、食事の時間をできるだけ一定にすることや、空腹を我慢しすぎないことがポイントになります。また、冷たい飲み物を頻繁にとる習慣がある場合は、常温や温かい飲み物を選ぶなど、小さな工夫から始めると無理なく続けやすくなります。他にも自律神経を整えるうえで、「早寝」が重要です。ついつい夜更かししてしまう方は、今日から10分でも早く布団に入りましょう。
筋肉量不足による冷え性
このタイプに当てはまりやすいのは、運動習慣があまりなく、日常生活で体を動かす機会が少ない人です。デスクワーク中心で長時間座っていることが多い、階段よりエレベーターを使いがち、以前より体力が落ちたと感じる、といった心当たりがある場合は、このタイプの可能性があります。特に下半身の冷えや、夕方以降に足先が冷たくなる人に多く見られます。
このタイプでは、筋肉を減らさないことを意識した食事と生活がポイントになります。まずは、毎食たんぱく質が入っているかを確認すること。また特別な運動でなくても、立つ・歩くといった日常動作を少し増やすだけでも、体の使い方は変わってきます。無理なく続けられる範囲で、体を動かす習慣を取り入れていくことが大切です。
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食事量・エネルギー不足による冷え性
このタイプに当てはまりやすいのは、食事量が少なめだったり、忙しさやダイエットの影響で食事を軽めにすることが多い人です。ごはんやパンなどの主食を控えがち、食事回数が1日2回以下になることがある、間食を我慢しすぎて強い空腹を感じることが多い場合は、このタイプの可能性があります。
このタイプでは、まず「食べる量そのもの」を見直すことが優先になります。極端に食事量を減らすと、体を温めるためのエネルギーが不足しやすくなります。1日3回の食事を基本に、主食・主菜が揃っているかを意識することから、冷え対策を始めましょう。
体を温める食事法3選
冷え性を改善するためには、特別な食材を探すよりも、毎日の食事の取り方を少し見直すことが大切です。ここでは、今日から取り入れやすく、冷えにくい体づくりにつながる食事のポイントを3つ紹介します。
- 血糖コントロール
- たんぱく質摂取
- ミネラル摂取
血糖コントロールを意識する
血糖値を安定させることは自律神経を安定させることにつながります。積極的に意識しましょう。特に主菜(肉・魚・卵・大豆製品)や副菜を先に食べ、最後にごはんなどの主食をとるなど、血糖値が急に上がりにくい食べ方を意識することが大切です。また、空腹時間を長く摂らず、小腹がすいたら補食を食べることも大切です。
たんぱく質を毎食しっかり摂る
たんぱく質は、体の中で熱を生み出す材料となるだけでなく、筋肉量を維持するためにも欠かせません。筋肉量が保たれることで、基礎代謝が下がりにくくなり、冷えにくい体づくりにつながります。1日単位ではなく、「毎食」たんぱく質が入っているかを意識すると、無理なく摂取量を確保しやすくなります。手のひら1枚にたっぷり乗るくらいの量を、毎食食べましょう。
ミネラル不足を防ぐ
鉄や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルは、血流やエネルギー代謝に関わっています。これらが不足すると、体を温める仕組みがうまく働きにくくなることがあります。赤身の肉や魚、豆類、海藻などを日常的に取り入れ、偏りのない食事を心がけましょう。
冷え性、まだ我慢する? 40代から始めたい、体を温める食事法まとめ

冷え性は体質だから仕方ない、と感じている人も多いかもしれません。ですが、40代以降に感じやすくなる冷えは、年齢そのものよりも、筋肉量やエネルギー不足、血流や代謝の低下といった体の変化が重なって起こることが少なくありません。
体を温めるためには、特別な食材に頼る必要はありません。たんぱく質や炭水化物を適量しっかり摂り、ミネラル不足を防ぐこと。血糖値が乱れにくい食べ方を意識し、体を冷やしやすい食事や飲み物を摂りすぎないこと。こうした日々の積み重ねが、冷えにくい体づくりにつながります。
冷え性を我慢し続けるのではなく、まずは「食事の整え方」から見直してみること。小さな工夫でも、体の感じ方は少しずつ変わっていきます。今日の食事から、できることをひとつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
冷えを改善したい方は、定期的な運動もおすすめです。Primaのパーソナルトレーニングなら、女性らしいしなやかな体を作りながら筋肉量を増やすことができるので、冷え対策など体質改善にもぴったりです。無理のない運動習慣を、一緒に作ってみませんか。

