「しっかり寝たはずなのに、朝から体が重い、、、」そんな経験はありませんか?
睡眠時間は確保しているのに疲れが抜けず、「年齢のせいかな」「みんなこんな感じなのかな」と気合で起きている方も多いのではないでしょうか。
もちろん、睡眠時間が不足していると疲れは溜まりやすくなります。しかし実は、「長く寝ること」と「しっかり回復できること」は別ものです。睡眠の質が良ければ朝はすっきり目覚め、日中も快適に過ごしやすくなります。
近年では、ストレスによる自律神経の乱れだけでなく、「血糖値の変動」も睡眠の質に関係していることが分かってきています。特に、夜間に血糖値が大きく下がる「夜間低血糖」が起こると、眠っている間も体が覚醒しやすくなり、睡眠が浅くなることがあるのです。
今回は、寝てもだるい原因と対策について解説します。今日からできる簡単な対策もお伝えするので、是非最後まで読んでみてくださいね。
睡眠の質が悪いとどうなる?
睡眠の質が悪いと、以下のようなケースにつながります。
- メンタルの乱れ
- 体力の低下
- 病気のリスク上昇
メンタルの乱れ
睡眠の質が低下すると、体だけでなく心にも影響が現れやすくなります。
例えば、「イライラしやすい」「気分が落ち込みやすい」「不安感が強くなる」といった変化を感じる方も少なくありません。これは、睡眠不足によって脳が十分に休めず、ストレスに対して敏感になってしまうためです。
特に、真面目で頑張り屋の方ほど、知らないうちに交感神経が優位になっている場合もあります。「ちゃんと寝ているのに気持ちが休まらない」と感じるときは、睡眠の量だけでなく質にも目を向けることが大切です。
体力の低下
「しっかり寝たはずなのに朝からだるい、、、」そんな状態が続く場合、睡眠中に十分な回復ができていない可能性があります。
睡眠中、私たちの体では、脳や体を回復させるためのさまざまな働きが行われています。 しかし、睡眠の質が低下すると、こうした回復作業が進みにくくなります。その結果、朝から疲れている、日中に強い眠気が出る、少し動いただけで疲れるなどコンディションの低下につながることがあるのです。
また、睡眠不足や睡眠の質の低下は、血糖値の乱れにもつながりやすいと言われています。血糖値が不安定になると、エネルギー不足を起こしやすくなり、「甘いものが欲しくなる」「集中力が続かない」といった不調につながることがあります。
「最近なんとなく体力が落ちた気がする」と感じるときは、加齢だけでなく睡眠の質の低下が関係している場合もあるのです。
病気のリスク上昇
睡眠の質が低下した状態が長く続くと、生活習慣病のリスク上昇にもつながる可能性があります。
例えば、睡眠不足は肥満や糖尿病、高血圧などと関係していることが分かっています。実際に、睡眠時間が短い人ほど食欲が増えたり、血糖値のコントロールが乱れやすくなることも報告されています。
また、睡眠中は免疫機能を整える大切な時間でもあります。そのため、睡眠の質が悪い状態が続くと、風邪やウイルス性の疾患に罹りやすくなります。
「睡眠」は、単なる休息ではなく、体をメンテナンスする大切な時間です。だからこそ、「寝てもだるい」を放置せず、睡眠の質を見直していくことが健康づくりにつながります。
睡眠の質を下げる原因は?
睡眠の質を下げる要因として、以下の3つが挙げられます。
- ブルーライト
- ストレスと自律神経の乱れ
- 夜間低血糖
ブルーライト
寝る前についスマホを見てしまう、という方も多いのではないでしょうか。しかし、寝る直前までスマホやパソコンを使用すると、睡眠の質の低下につながる場合があります。
スマホやパソコンから発せられる「ブルーライト」は、脳を覚醒状態にしやすいと言われます。特に、夜は本来「メラトニン」という睡眠に関わるホルモンが分泌される時間です。しかし、強い光を浴びることでメラトニン分泌が抑制され、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりすることがあります。また、SNSや動画視聴によって脳が刺激を受け続けることも、睡眠の質低下につながる原因のひとつです。
睡眠の質を整えるためには、寝る1時間前はスマホをオフにして、部屋の照明は暗めにすることがおすすめです。
ストレスと自律神経の乱れ
ストレスも、睡眠の質に大きく関係しています。
強いストレスを感じると、体は交感神経が優位になり、緊張モードになります。本来、夜は副交感神経が優位になり、心と体を休ませる時間です。しかし、ストレス状態が続くと、寝る時間になっても体がうまくリラックスできず、寝つきの悪さや眠りの浅さにつながることがあります。
また、自律神経の乱れは、日中のだるさや集中力低下にも影響すると言われています。特に、仕事や家事、育児などで常に気を張っている方は、無意識に交感神経が優位になっている場合も少なくありません。寝る前にヨガやストレッチなどをして、体をリラックスモードに切り替えることが大切です。
夜間低血糖
実は、睡眠の質には「血糖値」も関係しています。特に注意したいのが、「夜間低血糖」です。夜間低血糖とは、眠っている間に血糖値が下がりすぎてしまう状態を指します。
血糖値が大きく下がると、体は血糖値を上げようとしてアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンを分泌します。すると、脳や体が覚醒しやすくなり、中途覚醒や浅い眠りにつながる場合があります。
例えば、「夜中に必ず目が覚める」「トイレで起きる」「食いしばりがある」といった症状がある場合、夜間低血糖が関係しているケースもあります。
日中に甘いものを頻繁に食べたり、食事を抜いたりすると、血糖値が乱高下しやすくなるため注意が必要です。睡眠の質を整えるためには、睡眠時間だけでなく、日中の血糖コントロールも意識することが大切です。
今日から始める!血糖コントロール法3選

睡眠の質を高めるために、血糖値のコントロールをすることがおすすめです。以下の3点から意識しましょう。
- 寝る前に軽く補食を食べる
- 血糖値を上げない食べ方を意識
- 夕方に補食をとる
寝る前に軽く補食を食べる
睡眠の質が気になる方は、寝る前に軽く補食を摂ることがおすすめです。
特に、夕食から就寝までの時間が長く空いている方は、夜間に血糖値が下がりやすくなることがあります。その結果眠っている間に体が覚醒しやすくなり、中途覚醒や浅い眠りにつながりやすくなります。*¹
おすすめなのは、血糖値を急激に上げにくい補食を寝る前に食べることです。例えば、ゆで卵、無糖ヨーグルト、ナッツ、チーズなど、たんぱく質や脂質を含む食品は比較的血糖値が安定しやすいと言われています。
一方で、菓子パンやお菓子など糖質中心の補食は、血糖値の乱高下につながることもあるため注意が必要です。ただし、補食が必要かどうかは人によって異なります。まずは「夕食時間が極端に遅すぎないか」「空腹で寝ていないか」を見直してみることも大切です。
*¹:一度血糖値が下がると、体が血糖値を上げようとする際に交感神経が優位になることがあります。その際に夜間の尿意や夜間覚醒を引き起こしやすくなります。
血糖値を上げない食べ方を意識
睡眠の質を整えるためには、夜間だけでなく日中の血糖コントロールも重要です。なぜなら日中に血糖値が大きく変動すると、血糖値を下げるホルモン「インスリン」が過剰に分泌されやすくなり、結果的に夜間低血糖につながる場合があるからです。
例えば、甘い飲み物やお菓子を日常的に食べることや炭水化物メインの食事は、血糖値が急上昇しやすくなります。血糖値が急上昇すると、その後急激に下がりやすくなり、急激に下がった状態でまた糖質をしっかりとると再度血糖値が急上昇する、、、といった悪循環に。またこうした血糖値の乱高下を繰り返すと、自律神経にも負担がかかりやすくなります。
血糖値を安定させるためには
・なるべく定食メニューを選ぶ(炭水化物の単体食べを避ける)
・食事の際はおかずから食べる(炭水化物を最後に食べる)
・ゆっくりよく噛んで食べる(早食いは血糖値を上げるため)
・食物繊維が多い食品を食事に取り入れる(海藻、きのこ、野菜、押し麦など)
といった工夫がおすすめです。
例えばコンビニで食事を買う際は、
・押し麦と枝豆のおにぎり
・焼き魚
・めかぶ
といった組み合わせを選び、魚とめかぶを食べた後におにぎりを食べる、という食べ方がベストです。
夕方に補食を取る
夕方に空腹感がある方や食事の間隔が空いてしまう方は、夕方に補食を摂ることがおすすめです。
特に、昼食から夕食までの時間が長いと、夕方以降に血糖値が下がりすぎてしまう場合があります。すると、夕食を食べた時に血糖値が急上昇し、血糖を下げるインスリンが出すぎてしまうことで夜間低血糖を引き起こしやすくなります。
そのため、夕方に軽く補食を摂ることで、血糖値の乱高下を防ぎやすくなります。おすすめは、たんぱく質を含む食品と少量の炭水化物を組み合わせる食べ方です。ゆでたまご+おにぎり、サラダチキン+果物等も良いですし、シリアルバーなど1つの食品で糖質とたんぱく質が両方取れる物を選ぶのもおすすめです。
逆に、甘いお菓子だけで済ませてしまうと、一時的に元気になったように感じても、その後血糖値が乱高下することで夜間低血糖につながってしまうことも。血糖値を安定させながらエネルギーを補う意識が、睡眠の質改善にもつながっていきます。
まだまだ意識したい、睡眠の質を上げる食事法2選
睡眠の質を上げるうえで、下記の2点も意識しましょう。
- たんぱく質を摂る
- ミネラルを摂る
たんぱく質を摂る
睡眠の質を整えるためには、毎日の食事内容も大切です。特に意識したいのが「たんぱく質」です。たんぱく質は、筋肉だけでなく、ホルモンや神経伝達物質の材料にもなる栄養素です。良い睡眠を得るために必要な「メラトニン」も、たんぱく質に含まれるアミノ酸から作られています。
たんぱく質は
- 卵
- 豆製品
- 魚
- 肉
- ヨーグルト
に多く含まれます。これらの食品を「毎食」「手のひら1枚にたっぷり乗る量を」食べましょう。
たんぱく質不足が続くと、睡眠リズムが乱れやすくなる可能性があります。「夜ご飯では食べています」という声を多く聞きますが、たんぱく質は一度に多く食べてもすべてが消化、吸収されるわけではありません。必ず朝食、昼食も手のひら1枚にたっぷり乗る量を摂りましょう。
ミネラルを摂る
睡眠の質を整えるうえでは、ミネラルも欠かせません。特にマグネシウムや鉄などのミネラルは、不足することで睡眠の質の低下を引き起こす可能性があります。
例えばマグネシウムは、神経の興奮を調整する働きに関わる栄養素です。不足することでリラックスしにくくなったり、睡眠の質低下につながる可能性があります。鉄は、睡眠に関わるホルモン「メラトニン」の生成にも関わる栄養素です。不足すると、睡眠の質低下につながる可能性があります。
マグネシウムは豆や海藻、ナッツから摂ることができます。私自身は少しでも多く摂れるよう、飲み水や汁物に「にがり」を数滴たらして飲んでいます。鉄は赤身の肉や赤身の魚、レバーやあさり缶などから摂ることができます。コツコツ続けることが大切なので、是非日ごろの食事で意識してみてくださいね。
まとめ

「ちゃんと寝たのにだるい、、、」そんな不調が続くと、「年齢のせいかな」「疲れが溜まっているだけかも」と思ってしまう方も多いかもしれません。しかし実際は、睡眠の質を見直すことで、不調が軽くなる場合があります。
睡眠を整えるためには、
- 寝る前や夕方の補食を意識する
- 血糖値を急激に上げにくい食事を心がける
- たんぱく質やミネラルをしっかり摂る
といった日々の積み重ねが大切です。
「寝ても疲れが抜けない、、、」と感じるときは、睡眠時間だけでなく、食事や血糖コントロールにも目を向けてみましょう。毎日の小さな習慣が、睡眠の質を整える第一歩になるかもしれません。
また良質な睡眠を取るうえで、運動もとても有効です。たくさん体を動かした日は自然と早く眠れ、翌朝自然と目が覚める、という経験は誰しもがあるのではないでしょうか。
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