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【完全版】タンパク質を取っていれば痩せる? ダイエットのための正しい食べ方

ダイエットを始めると、「タンパク質を摂れば痩せる!」「ダイエットにはタンパク質が必須」と、タンパク質に関する情報を目にすることが多いのではないでしょうか?  確かに、タンパク質は筋肉の材料となるため、ダイエットにおいて重要な栄養素です。しかし、「タンパク質を摂っていればOK」というのは大きな間違いです。今回は、本当に効果のあるダイエットについて、管理栄養士の視点から詳しく解説していきます。なんとなく自己流の食事法を実践している方は、必ず最後まで読んでください。

目次

 タンパク質だけでは不十分! ダイエットに必要な栄養バランス

タンパク質は、注意すべきポイントを押さえながら摂取しましょう。

ポイントは下記のとおりです。

  • 痩せる?タンパク質ダイエットの効果
  • タンパク質の過剰摂取が招くデメリット
  •  PFCバランスを意識することの重要性

痩せる?タンパク質ダイエットの効果

ダイエット中にタンパク質を多くとることは、筋肉量増加や代謝アップ効果が期待できる一方、栄養バランスが偏りやすいため注意が必要です。「タンパク質ダイエット」は、1日の摂取カロリーのうちタンパク質の割合を増やすダイエット方法で、筋肉量増加や基礎代謝アップ、満腹感を得やすいなどのメリットから、近年注目されています。確かにタンパク質は筋肉の材料となる栄養素であるため、筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい体質へと導きます。

また、タンパク質は、糖質や脂質に比べて消化に時間がかかるため、満腹感が持続しやすいという特徴があります。例えばランチで麺類を食べた場合と定食メニューを食べた場合だと、定食メニューで肉や魚をしっかり食べた場合の方が、満腹感が続きますよね。普段タンパク質が不足気味で逆に糖質や脂質を摂りすぎている方にとっては、タンパク質を増やしその他の栄養を控えることでダイエット効果は期待できます。

しかしタンパク質を摂る一方で糖質を過度に減らしたり、普段からカロリーオーバーな方が追加でタンパク質を摂ることは、逆にリバウンドや体重増加につながることがあるため要注意です。

タンパク質の過剰摂取が招くデメリット

タンパク質の過剰摂取による一番のデメリットは、胃での消化が追い付かなくなることです。そもそも日本人は欧米人と比較して胃が弱いため、大量にタンパク質を摂ることが適していないように私は感じます。特に女性は男性より更に胃が弱いため、タンパク質を意識的に摂ることで消化が追い付かず、未消化タンパク質が腸で炎症を起こし便秘や下痢を引き起こすことも。便秘や下痢を引き起こしていなくても、便が強く臭う方は未消化のタンパク質が原因で腸に悪玉菌が増えている場合があります。タンパク質を摂ることは大切ですが、消化できないタンパク質は体に毒です。摂りすぎには十分注意しましょう。

※厚生労働省が出す「日本人の食事摂取基準」では18~64歳の推奨すべきタンパク質摂取量について

男性=65g 女性=50g と設定しています。

栄養価計算アプリなどを活用し、この数値を満たせているか是非チェックしてみてください。

それ以上の量を摂る場合は、お腹の調子を見ながら慎重に調整してくださいね。

PFCバランスを意識することの重要性

健康的なダイエットには、PFCバランスを考慮した食事が重要です。PFCバランスとは、三大栄養素である「タンパク質(Protein)」「脂質(Fat)」「炭水化物(Carbohydrate)」の摂取比率のことです。厚生労働省が推奨するPFCバランスは、「タンパク質:13~20%」「脂質:20~30%」「炭水化物:50~65%」です。この比率を参考に、自分に合ったPFCバランスを見つけることが、健康的なダイエット成功の鍵となります。 

私自身も過去に糖質制限ダイエットやタンパク質ダイエットなど色々挑戦してきましたが、まずはこのバランスを意識することが最優先だとつくづく感じます。バランスを意識するためには「そもそも今の自分の食事から、栄養がどのくらいとれているか」と知ることが大切。栄養価計算アプリなどを活用し、まずは現状把握から始めてくださいね。

糖質を抜けば痩せる? エネルギー不足がもたらす逆効果

一時期大流行した「糖質制限ダイエット」。実はただ制限するだけだと、逆効果になってしまいます。理由は下記の通りです。

  •  糖質制限が代謝を下げる理由
  • ボディメイクに最適な糖質の選び方
  • 糖質を適切に摂るための食事例

糖質制限が代謝を下げる理由

一時期大流行した糖質制限。私が見る限り、ほとんどの方がリバウンドしています。なぜなら本来糖質制限は

①糖質を減らす代わりに燃焼されやすい脂質の摂取を増やし、体脂肪を燃やす「ケトジェニックダイエット」

②摂りすぎている糖質の摂取量を減らし、適正量にする「ゆる糖質制限」

この2つしかないはずなのに、多くの方が「なんとなく主食を抜く」という誤ったダイエットをしています。なんとなく主食を抜いてしまうと、摂取カロリーが急激に下がってしまい体は省エネモードに。糖質をエネルギーに変える力が弱まるため、ダイエット後に主食を普通にとり始めるとどんどん太り、ダイエット前より体重が増えるケースも多くあります。そのため極端な糖質制限は、代謝を下げ、太りやすい体を作ってしまうのです。

ボディメイクに最適な糖質の選び方

糖質は、決して悪者ではありません。どんな糖質を摂るかが大切なのです。白米や精製された小麦粉よりも、玄米や全粒粉など、食物繊維豊富な糖質を選びましょう。白米やパン、麺類、白砂糖などの精製された炭水化物は、血糖値を急上昇させ、脂肪として蓄積されやすい特徴があります。一方、玄米や雑穀米、オートミール、いも類などは、食物繊維が豊富なため、血糖値の上昇が穏やかになります。また食物繊維は、腸内環境を整え、便秘解消や代謝アップ効果も期待できます。そのため、糖質は選び方が大切なのです。

※血糖値が急上昇すると、「インスリン」というホルモンが過剰に分泌されます。このホルモンは脂肪の合成を促すため、過剰に分泌されると太りやすくなります。

痩せるための糖質の適切な摂り方

毎食、ご飯やパンなどの主食を握りこぶし1つ分程度食べましょう。できれば白米ではなく、雑穀米やオートミールがおすすめです。またパンは脂質が多いため、なるべくごはんを選びましょう。甘いものが食べたくなったときは、甘栗やシリアルバーなどで糖質を摂ることもおすすめです。糖質は一気にとると血糖値が急上昇してしまうため、間食に取り入れる場合はゆっくり少しずつ食べてくださいね。砂糖はなるべくきび砂糖など茶色い砂糖に切り替えることがおすすめですが、摂らなくても問題ない場合は控えたほうがベター。糖質は、質と量を意識しましょう。

脂質は悪者? 良質な脂質がダイエットを成功させる

  • 脂質不足が引き起こす健康リスク
  • ボディメイクに役立つ良質な脂質とは
  • 食事に取り入れたい脂質の種類と摂取量

脂質不足が引き起こす健康リスク

ダイエット時は脂質を極端に減らす方も多いと思いますが、実は長期的に不足することで健康リスクもあります。脂質は、タンパク質、炭水化物と共に三大栄養素の一つであり、細胞膜やホルモンの材料となるほか、体温を維持したり、エネルギーを蓄えたりする役割も担っています。

脂質が不足すると、ホルモンバランスが乱れ、生理不順や肌荒れ、冷え性、不妊などを引き起こす可能性があります。また、脂溶性ビタミンの吸収が悪くなり、ビタミンDが不足することによる免疫力低下やうつに繋がることも。心身共にコンディションが下がるため、長期的な脂質不足は注意しましょう。

ダイエット時に控えたい油とは

油には、控えたい油と積極的に摂りたい油があります。まず控えたい油は、「オメガ6系脂肪酸」。オメガ6系脂肪酸に含まれるリノール酸という物質は、過剰摂取することで炎症を引き起こし、ダイエットにも悪影響を及ぼすため要注意です。現代人は特に過剰になっている人が多いといわれるため、注意しましょう。オメガ6系脂肪酸は、主に植物油に含まれます。サラダ油、ごま油などは意識的に摂る必要はないため、ダイエット時に脂質を控える場合は優先的に控えましょう。総菜やレトルト食品に含まれる油もオメガ6系脂肪酸のこともあるため、要注意です。

また、「トランス脂肪酸」も継続的に摂ることで動脈硬化のリスクが高まるなど、控えたほうが良い油です。市販の揚げ物に含まれる油、マーガリン、ショートニングなどはなるべく避けましょう。

ダイエット時でも摂りたい油

先述の通り、ダイエット時でも脂質を極端に減らすことは、体に負担が大きくおすすできません。そのため、ダイエット時でも摂りたい油についてご紹介します。

摂りたい油の種類は「オメガ3系脂肪酸」。体の炎症を抑制してくれたり、脂質の代謝を上げてくれる効果があります。代表的な油は亜麻仁油、えごま油、魚の油など。魚の場合は特に青魚(さば、さんま、いわし、あじ)に含まれるため、積極的に摂ることをお勧めします。オメガ3系脂肪酸の1種であるDHAは、脳機能の向上につながるため食欲コントロール作用も期待できます。積極的に摂っていきましょう!

食べるタイミングを意識!痩せるための血糖値コントロール

痩せるためにとても大切なのが「血糖値をコントロールする食べ方」です。実は血糖値の乱高下は食欲の暴走や、脂肪合成ホルモンの大量分泌につながるのです。血糖値をコントロールするうえで、大切なポイントは以下の通りです。

  • 間食ではなく補食を食べる
  • 朝食をバランスよく食べる
  • 血糖値を上げない食べ方をする

間食ではなく補食を食べる

空腹は無理に我慢せず、健康的な食品を食べることがおすすめです。私は学生時代のダイエット中、間食を我慢しているのに夕食や夕食後のお菓子を過食してしまい、とても悩んでいました。皆様も似たような経験、ありませんか?これは低血糖の状態が続くことで体が飢餓状態となり、次の食事で多くカロリーを欲してしまうのです。そのため低血糖を起こさないために、小腹がすいた場合は我慢せず補食を摂ることがおすすめです。

補食としておすすめな食品は、以下のとおりです。

①タンパク質を多く含むもの・・・ゆで卵、納豆、ちくわなど

②でんぷん質を多く含むもの・・・おにぎり、甘栗、干し芋など

個人的には、食べ過ぎない程度に①と②を組み合わせて食べることがおすすめです。組み合わせを考えるのが面倒な場合は、シリアルバーのようなタンパク質、糖質、食物繊維が適度に含まれているものがおすすめですよ。

朝食をバランスよく食べる

1日の血糖値を安定させるためには、朝食がカギになります。これはセカンドミール効果と言い、1日の中で1番最初に食べた食事の血糖変動が、次の食事に影響をするというものです。

具体的には、下記のような食事がおすすめです。

・雑穀ご飯+納豆+温玉+具沢山味噌汁

・オートミールで雑炊(卵や豆腐でたんぱく質をたっぷり追加)

・もち麦入りおにぎり+ゆで卵2個 (コンビニで買う場合)

ポイントは

①血糖値が上がりにくい糖質を選ぶ

②タンパク質をたっぷり摂る

③食物繊維をたっぷり摂る 

の3点です。

朝はバタバタしがちですが、必ず食べるよう意識しましょう。

※タンパク質をしっかり消化するためには、よく噛んで食べることが大切です。   

血糖値を急に上げない食べ方をする

1食ずつ、血糖値を急上昇させない食べ方をすることもダイエットに効果的です。なぜなら血糖値が急に上がることで多く分泌される「インスリン」は、脂肪合成を促してしまうためダイエットの天敵となるためです。血糖値を急上昇させないため、以下のポイントに注意しましょう。

①おかずを先に、ご飯を最後に食べる

②1口あたり最低30回は噛む できれば50回

③落ち着いてゆっくり食べる

①は有名ですが、②と③も怠ることで血糖値を急上昇させてしまいます。日ごろの食べ方から、しっかり意識しましょう。

タンパク質を取っていれば痩せる? ダイエットのための正しい食べ方 まとめ

ダイエットというと、「体重を減らすこと」に意識が向きがちですが、本当に大切なのは「健康的な体を育てること」です。私は約7年ダイエットサポートをしてきましたが、極端な食事制限によって代謝が下がってしまい、リバウンド後は何をしても痩せなくなってしまう方をたくさん見てきました。

健康的に理想の体を作るためには、焦らないこととバランスよく食べること。特定の栄養素に固執せず、全体のバランスを見て調整してくださいね。よくわからない場合は、栄養が計算できるアプリを活用し、現状把握から始めてみてください。

「理解はできたけど1人でやるのがしんどい、、、」という方は、プロの手を借りることもおすすめです。Prima名古屋ならプロのトレーナーや管理栄養士にサポートしてもらうことで、ストレスを軽くしながらダイエットをすることが可能です。食事面のサポートはもちろん、運動面も併せてサポートすることで、きつい食事制限をしなくても理想の体に近づくことが可能です。

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この記事を書いた人

宮前 千咲季のアバター 宮前 千咲季 管理栄養士

・管理栄養士
・分子栄養学カウンセラー

保育園栄養士を経て、特定保健指導業務に従事。1000人以上の方の指導を行う。
担当した参加者の減量率は、参加者全体の平均を大きく上回る。

現在はダイエットサポートやコラムの作成に加え
「食事でブレない心をつくる」をモットーに
体質改善サポートを実施中。

自律神経が整うことで
「自己肯定感が上がった」
「頭痛が減った」
「イライラしなくなった」など
心身の調子が上がったとの感想を多数頂く。