「しっかり寝たはずなのに疲れが取れない」「何を食べたら疲れが取れるの?」と悩んでいませんか。
疲労感は睡眠不足やストレスなど、さまざまな原因によって生じます。また食事から摂るエネルギーや栄養素が不足することも、疲れやだるさにつながる原因の一つです。
忙しい日が続くと、手軽なパンやおにぎりだけで食事を済ませてしまう方もいるでしょう。しかし栄養が偏った食事が続くと、疲れが取れにくくなる原因の一つになります。
今回は疲労回復のために意識したい栄養素や、おすすめの食品を管理栄養士が解説します。コンビニで手軽に購入できる食品の組み合わせも紹介するので、疲れて料理をする余裕がない方もぜひ参考にしてくださいね。
疲労回復には何を食べる?意識したい栄養素
疲労回復のためには、一つの栄養素だけを摂るのではなくバランスのよい食事を心がけることが大切です。その中でも優先的に摂りたい栄養素は、以下の3つです。
- ビタミンB群
- たんぱく質
- クエン酸
疲労回復で意識したい栄養素①ビタミンB群
疲労回復を意識するなら、ビタミンB群を不足させないことが大切です。
ビタミンB群は糖質や脂質、たんぱく質からエネルギーをつくる過程をサポートしています。そのため食事からエネルギー源を摂っていても、その代謝に必要な栄養素が不足していては効率よく利用できません。ビタミンB群は体内に蓄えておける量が少ないため、日々の食事から摂取する必要があります。
例えばビタミンB1は豚肉や大豆製品、玄米などに多く含まれています。ビタミンB2は卵や納豆などから摂取できます。特定の食品ばかり食べるのではなく、さまざまな食品を組み合わせることがポイントです。
疲れていると食事を簡単に済ませたくなりますが、主食だけでは栄養が偏りやすくなります。肉や魚などのおかずも組み合わせ、ビタミンB群を意識して摂りましょう。
疲労回復で意識したい栄養素②たんぱく質
疲れているときこそ、たんぱく質を毎日の食事からしっかり摂りましょう。
たんぱく質は筋肉や臓器などをつくる重要な栄養素です。不足すると筋肉の修復が進みにくくなり、疲労感につながることがあります。またたんぱく質は、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質をつくる材料にもなります。これらの物質が十分につくられないことで、倦怠感につながる可能性があります。
たんぱく質は肉や魚だけでなく、卵や大豆製品などにも豊富に含まれています。例えば朝食に卵や納豆を加えるだけでも、主食だけの食事よりたんぱく質を補いやすくなります。コンビニを利用する場合は、ゆで卵やサラダチキンを追加する方法もおすすめです。
一度にたくさん摂ろうとするのではなく、朝食から夕食まで毎食取り入れることを意識しましょう。主食と一緒にたんぱく質を含む食品を組み合わせることで、栄養バランスも整いやすくなりますよ。
疲労回復で意識したい栄養素③クエン酸
疲労回復を意識するなら、クエン酸を含む食品を取り入れるのもおすすめです。
クエン酸はレモンや梅干しなど、酸味のある食品に多く含まれる成分です。私たちの体には食事から摂った栄養素を使い、エネルギーをつくり出す仕組みがあります。クエン酸はこのエネルギー産生に関わる成分の一つです。またクエン酸の継続的な摂取によって、日常生活で感じる疲労感が軽減したという研究も報告されています。
クエン酸は梅干しやレモンのほか、グレープフルーツなどの柑橘類にも含まれています。食欲が落ちているときは料理にレモンを搾るなど、酸味をプラスするとさっぱり食べやすくなるでしょう。
ただしクエン酸を摂れば、すぐに疲れが取れるわけではありません。疲労回復には十分な休養も必要です。毎日の食事を整えたうえで、クエン酸を含む食品も上手に取り入れましょう。
疲労回復におすすめの食品3選
疲れているときは、体の回復に必要な栄養素を含む食品を選びましょう。
- 豚肉
- カツオ
- 梅干し
疲労回復におすすめの食品①豚肉
疲労回復を意識するなら、ビタミンB1が他の肉類より豊富な豚肉がおすすめです。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるときに欠かせない栄養素です。ご飯やパンから糖質を摂っていても、ビタミンB1が不足するとそこからエネルギーをうまく作れません。そのため食事の偏りによってビタミンB1が不足すると、疲労感やだるさにつながることがあるのです。
さらに豚肉には、筋肉などの材料となるたんぱく質も豊富に含まれています。たんぱく質も疲労回復に重要な栄養素なので、一度に摂れるのは効率が良いですよね。
炒め物などで取り入れるのも良いですが、肉汁と一緒に流れ出てしまうケースもあります。スープや煮込み料理などに取り入れて、汁ごと摂るのがおすすめです。疲労回復に向けて、積極的に摂取しましょう。
疲労回復におすすめの食品②カツオ
疲れやだるさが気になる方には、カツオもおすすめの食品です。
カツオには良質なたんぱく質に加えて、鉄やビタミンB群も含まれています。なかでも鉄は血液中のヘモグロビンをつくるために必要な栄養素です。ヘモグロビンには全身へ酸素を運ぶ役割があります。鉄が不足すると酸素がうまく運搬できず、疲労感や倦怠感につながる可能性があります。
特に月経のある女性は鉄を失いやすいため、毎日の食事から意識して摂取することが大切です。カツオなどの動物性食品には、体に吸収されやすい「ヘム鉄」が含まれています。
またカツオは刺身やたたきなら、火を使わずに食べられるのもメリットです。料理は体力を使うので、疲労感が強いときはなるべく楽に栄養を摂りたいですよね。カツオのたたきに薬味やポン酢を添えれば、食欲が落ちているときにもさっぱりと食べられます。疲れているときは、積極的に取り入れましょう。
疲労回復におすすめの食品③梅干し
疲労回復を意識したいときは、梅干しもおすすめです。
梅干しの酸味のもととなるクエン酸は、体内でエネルギーをつくり出す仕組みに関わる成分です。クエン酸を継続して摂取した研究では、日常生活で感じる疲労感が軽減したという報告もあります。そのため毎日の食事にクエン酸を含む食品を取り入れることは、疲労対策の一つとしておすすめです。
梅干しは調理をしなくても、そのまま食べられる手軽さも魅力です。おにぎりの具材にするのはもちろん、刻んで和え物に入れる、豆腐に載せるなど色々な食べ方ができます。疲れて食欲が落ちているときに、もってこいですね。
ただし梅干しは塩分を多く含むため、食べ過ぎには注意しましょう。毎日の食事に適量を取り入れて、無理なく疲労回復に役立ててください。
コンビニでの選び方

疲れて料理をする余裕がない日は、コンビニを上手に活用しましょう。お勧めの組み合わせは以下の通りです。
- おにぎり+サラダチキン
- おにぎり+レバニラ
- おにぎり+豚しゃぶサラダ
おにぎり+サラダチキン
手軽に食事を済ませたい日は、おにぎりとサラダチキンの組み合わせがおすすめです。
おにぎりからは、体を動かすエネルギー源となる糖質を補給できます。さらにサラダチキンを組み合わせることで、体の材料となるたんぱく質も一緒に摂取できます。
サラダチキンに使われる鶏むね肉には、イミダゾールジペプチドと呼ばれる成分も含まれています。イミダゾールジペプチドは抗酸化作用を持ち、疲労感との関係について研究されている成分です。
またサラダチキンは調理せずに食べられるため、疲れている日でも取り入れやすいでしょう。おにぎりの具材を梅にすれば、クエン酸も一緒に摂取できます。
食事を用意する気力がない日は、おにぎりだけで済ませずサラダチキンをプラスしてみてください。
おにぎり+レバニラ
疲れやだるさが気になるときは、おにぎりとレバニラを組み合わせるのもおすすめです。
レバーはタンパク質だけでなく、鉄が豊富に含まれています。鉄は血液中のヘモグロビンをつくるために必要な栄養素です。鉄が不足すると全身へ酸素を運ぶ働きが低下し、疲労感や倦怠感につながることがあります。
さらにレバーには、エネルギー産生に関わるビタミンB群も含まれています。おにぎりを組み合わせることで、エネルギー源となる糖質も一緒に補給できます。
特に月経のある女性は、鉄が不足しやすいため意識して摂りたい栄養素です。コンビニやスーパーでレバニラを見かけたときは、おにぎりと組み合わせてみるのもよいでしょう。
おにぎり+豚しゃぶサラダ
おにぎりと豚しゃぶサラダの組み合わせもおすすめです。
豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は糖質からエネルギーをつくるときに必要な栄養素です。そのため糖質を含むおにぎりと豚肉は、栄養面でも相性のよい組み合わせです。
さらに豚肉からは、筋肉などの材料になるたんぱく質も摂取できます。豚しゃぶサラダなら野菜も一緒に食べられるため、単品のおかずより食事全体のバランスを整えやすいのもメリットです。
疲れている日は食欲が落ちて、麺類やおにぎりだけで済ませてしまうこともあるでしょう。そんなときこそ豚しゃぶサラダを一品加えて、糖質だけに偏らない食事を意識してみてください。
疲労回復のために避けたい食べ方
疲れているときは食事を簡単に済ませたくなるものです。しかし食べ方によっては必要な栄養素が不足し、疲労感が長引く原因になることがあります。
ここでは疲労回復を妨げないために、避けたい3つの食べ方を紹介します。
- 食事を抜く
- お菓子で済ませる
- 栄養ドリンクに頼る
食事を抜く
疲れて食欲がないときでも、食事を抜くのはできるだけ避けましょう。
食事の間隔が長くなると、血糖値が下がりやすくなります。血液中の糖の量が減ると体はうまくエネルギーを作れないため、疲労感や倦怠感を感じやすくなることがあります。また食事そのものを抜くと、カロリーや疲労回復に必要な栄養素も不足しやすくなります。疲れているときこそ体はエネルギーを必要としているため、必要な栄養素を補うことが大切です。
食欲がないときに、無理をしてボリュームのある食事を食べる必要はありません。おにぎりやバナナなど、食べやすいものから少量ずつ摂りましょう。卵や豆腐をプラスすれば、たんぱく質も一緒に補えますよ。
食欲がないから、忙しいからと何も食べずに過ごすことで余計疲れやすくなる可能性があります。食べられるものを選んでエネルギーと栄養素を補給しましょう。
お菓子で済ませる
疲れたときに、チョコレートや菓子パンが欲しくなる方もいるでしょう。しかし甘いものだけで食事を済ませるのはおすすめできません。
砂糖などに含まれる糖質も、体を動かすためのエネルギー源になります。しかしお菓子の難点は、栄養が極度に少ないところ。疲労回復に必要なたんぱく質、ビタミン等を得ることはできません。
また砂糖を多く含む食品は、血糖値が急激に上がりやすいのも特徴です。その後に血糖値が大きく下がると、眠気やだるさを感じることがあります。
甘いものを食べること自体が悪いわけではありません。食事の代わりにするのではなく、間食として適量を楽しみましょう。小腹が空いたときはヨーグルトやナッツなど、たんぱく質を含む食品を組み合わせるのもおすすめです。
栄養ドリンクに頼る
疲れたときに、栄養ドリンクやエナジードリンクを飲む方も多いでしょう。しかし飲み物だけに頼っても、疲労の根本的な解消にはつながりません。
商品によってはビタミンB群などを含んでいますが、食事の代わりになるものではありません。またカフェインを含む商品では、一時的に眠気を感じにくくなることがあります。そのため疲労そのものが回復したように感じる場合もありますが、効果が切れると一気に疲労感が押し寄せてきます。
さらに夕方以降にカフェインを多く摂取すると、夜の睡眠に影響する可能性があります。疲労回復には食事だけでなく、十分な睡眠や休養も欠かせません。
栄養ドリンクだけで乗り切ろうとせず、食事と休養を基本にしましょう。栄養ドリンクを利用するときは成分表示を確認し、カフェインの摂りすぎにも注意してください。
疲労回復には何を食べる?管理栄養士が選ぶおすすめ食品3選まとめ

疲労回復のためには、エネルギー産生に必要な栄養素を毎日の食事から補うことが大切です。特にビタミンB群やたんぱく質を意識し、クエン酸を含む食品も上手に取り入れましょう。
疲れている日は無理に料理をする必要はありません。コンビニを利用する場合も、おにぎりに肉や魚などのおかずを組み合わせることで栄養バランスを整えやすくなります。
また食事だけで疲れを解消しようとせず、十分な睡眠や休養をとることも大切です。今回紹介した食品を無理なく取り入れて、疲れにくい体づくりを目指しましょう。
疲労回復には、実は運動もとてもおすすめです。血流がアップすることで倦怠感が和らぐ、睡眠の質が上がることで疲労感が和らぐなど様々なメリットがあります。
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